朝起きるといつの間にかベッドから落ちていた、布団からはみ出ていた、という経験は誰にもあるかと思いますが、これは寝相が悪いわけではなく、寝ている間に必要な行動である「寝返り」をしているだけです。
通常、人間は無意識のうちに一晩に約30回程度は寝返りをうつといわれており、寝ている間に身体を休ませるため、自然と楽な姿勢になるよう脳が自動的に命令しているのです。
つまり、寝返りとは身体の歪みを調節するために無意識に行っている運動といえます。
寝返りの役割は意外と多いもので、身体の下側に滞った血液やリンパ液を循環させることで老廃物を回収しています。
これは疲れた身体の回復に重要な役割を果たしています。
また、寝返りは睡眠中の体温調整をしています。
なぜかといえば、睡眠中は体が布団と密着して圧迫され、その部分の発汗が抑えられています。
そして密着していない部分が発汗します。
寝返りをうつことによって、寝床内の温度や湿度を自然に調整し、ほどよい体温を保っているのです。
よく言われることですが、人間は浅い睡眠(レム睡眠)と深い睡眠(ノンレム睡眠)を繰り返しながら眠っています。
どちらかということではなく、両方に重要な役割があります。
およそ90分間周期でレム睡眠とノンレム睡眠が切り替わりますが、この時に寝返りが行われます。
いわば寝返りは、規則的で安定した睡眠を得るためのスイッチのようなものです。
睡眠をとっているはずなのに、 寝起きに肩や首が痛い、身体がだるいという方は睡眠の質の低下や、寝返りがうまく打てていない状態になっているのです。
人間は寝ている間に寝返りをしないと、同じ姿勢のままとなります。
そうすると血行が悪くなり、筋肉疲労を起こしてしまいます。
寝返りを上手にとれる環境づくりを心がけましょう。
まずやるべきことは、枕のチェックです。
自分の身体に合っていない枕を使っていると朝起きると頭が枕に乗っていない、枕が布団から落ちているなど、本能的に身体が枕を遠ざけているのです。
枕の高さは、自分の肩の厚み程度がいいとされています。
極端に高かったり低かったりすると、うまく頭を転がせず寝返りが打てません。
また、寝床は硬すぎても柔らかすぎてもよくありません。
理想は体の凹凸に沿って、隙間なく支えてくれるものです。
硬すぎると腰や肩に負担がかかり、柔らかすぎると腰が沈み込んで負担がかかってしまいます。
抵抗なく左右に転がれるのが理想的なマットの硬さです。
寝返りと睡眠との関係性に関する研究は日進月歩です。
これからもどんどん新たな情報や発見がアップロードされていく時代ですので、わからないことがありましたら気軽にご相談ください。
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