人間の身体において、脊髄と全身の筋肉の連絡を担当しているのが末梢神経です。
そのうち腰、骨盤から出て足先にまで伸びている神経を坐骨神経と呼んでいます。
人間の身体の中で一番大きな神経ですが、この神経が何らかの原因で圧迫されたり、引っ張られたりする事で坐骨に痛みが生じます。
これがいわゆる坐骨神経痛と呼ばれるもので、昔から言われているので病名と思われがちですが、実際には病名ではなく坐骨神経に生じた痛みやしびれなどの総称を指しています。
坐骨神経痛になると、痛みの感じ方や症状と程度は、その時の症状の重さで異なります。
症状が出る場所も様々で、足の付け根やお尻、太ももやふくらはぎなどに痛みやしびれが出てくるのが普通です。
症状の軽い人は足腰などに何となくだるさを感じる程度ですが、ひどい場合は激痛で歩けなくなったり、寝ていても痛みを感じるようになります。
腰痛と坐骨神経痛の違いは、腰痛は文字通り腰に痛みを覚えるものですが、坐骨神経痛の場合は、一定の動作だけが出来ないという特徴を持ち、特にお尻から太ももの後ろ側にかけて起こるのが判断の目安になります。
坐骨神経痛を引き起こす原因の中でも多いのが、椎間板ヘルニアです。
そもそも椎間板は、背骨の骨と骨のあいだにあるクッションの役割を果たしているものですが、急な動きや重いものを持った時の衝撃などなんらかの原因で椎間板がつぶれてヘルニアが飛び出してしまい、神経を刺激して痛みが起こっているのです。
10代や20代の若い人にも少なくないのが特徴で、スポーツ選手などに多い症状です。
中高年にとっても多い症状で、その理由は加齢に伴い椎間板の柔軟性が減少してヘルニアが飛び出しやすくなってしまうからです。
特に、小さいお子さんをいきなり抱き上げたり、買い物に行って重い荷物を持つ時などは要注意です。
今までなったことがないと安心してはいけません。
椎間板ヘルニアは突発的になる症状というイメージが強いですが、実は少し前からだるさやしびれを感じている場合が多いのです。
また、脊柱管狭窄症による坐骨神経痛もよく見られます。
脊柱管とは背骨(脊椎)の中にある神経の通り道のことで、加齢に伴い脊椎にある椎間板や椎間関節などが変形したために脊柱管が圧迫されてしまい、神経を刺激し痛みやしびれを引き起こします。
若い人より中高年に多く、お尻や太ももの痛みなどのほかに、歩いていると痛みやしびれがひどくなり、少し休むとまた歩けるようになるという状態を繰り返す「間歇(かんけつ)歩行」という症状が出るのが特徴です。
重症化すると下肢に力が入らなくなったり、尿が出にくいなどの排尿障害が起こることもあります。
中高年になれば誰でも起こりうる症状なので、十分注意しましょう。
そのほか、股関節や骨盤の位置がずれていることが原因で筋肉や筋膜の痛みを坐骨神経が感じているケースなど、坐骨神経痛は人の数だけ症状および原因があるといわれるほどやっかいなものです。
早期対応が何よりも重要ですので、おかしいなと思ったら早めにご相談ください。
坐骨神経痛は、最初の頃は湿布薬を貼る程度で治ってしまうことが多いので、つい軽く考えがちです。
ところが症状を繰り返していると、痛くて歩けなくなったり、座っていても寝ていても痛みが走るという最悪の状態になってきます。
QOL(生活の質)の維持に大きく影響しますので、予防を含めきちんと対策を取りましょう。
坐骨神経痛を解消するには、日常生活での悪い姿勢などで全身のバランスが崩れてしまい、歪んでしまっている骨盤・骨格を正常にし、筋肉の緊張や神経の圧迫を改善する必要があります。
なぜなら、坐骨神経痛と言いながら実際は神経の痛みではなく、筋肉の凝りの痛みから来るケースが多いからです。
筋肉の凝りが原因なのにも関わらず、その対策をしなければ、どんな施術をしたところで痛みの改善はありえません。
そのため、症状が一向に改善せず病院や治療院を転々としている、いわゆる「診療難民」が多くいらっしゃいます。
改善のポイントとしては、お尻の深部にある硬くなった筋肉を如何に緩めるかということです。
この深部のお尻の筋肉は強靭な表面のお尻の筋肉に覆われた下にあるため、一旦緊張すると中々緩みにくい筋肉です。
電気治療やホットパックといった通常の治療では、目的の筋肉に刺激が到達出来ず、効果があまりありません。
また、筋肉は強いマッサージや強い指圧等を加えると硬くなるため、症状を悪化させる可能性があります。
さらに、坐骨神経痛の原因のメインが筋肉であっても、他の原因と複合している場合が多いため、それらの要素を取り除かない限り改善は見込めません。
当院では、再び骨盤や骨格が歪まないため、日常生活での姿勢改善から生活習慣に関することなど、あらゆる角度から坐骨の痛みをとるためきめ細やかな指導と施術を行っております。
特に近年、パソコンやスマホの普及により、座った姿勢を長時間とり続け、腰や腹の筋肉に負担がかかり過ぎた結果、若い方でも筋肉代謝が低下している傾向にあります。
そのため、これまでは中高年の症状と見られてきたものがだんだん若い人達の間でも広がってきているのが現状です。
「若いし、痛みがすぐ治まったし、まあいいか」と軽く考えず、おかしいと思ったらお気軽にご相談ください。
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