座りっぱなし症候群
「座りっぱなし症候群」とは、エコノミークラス症候群やロングフライト血栓症と同様に、同じ場所で長時間座っていたり、断続的であっても1日トータルで長い時間座っていることによって、下半身のむくみや肩の凝りなど、体に不調が起きることです。
この名称は通称であって、正式な疾患名ではありません。
具体的には、長時間座り続けた場合などに足の静脈に血栓ができ、その血栓が血流に乗って移動して、肺動脈に詰まってしまう病気です。
性別、年齢問わず起こりうる病気で、呼吸困難・胸痛・失神・意識消失などを起こし、最悪の場合には死に至る危険なものです。
長時間同じ姿勢でいると、心臓に戻っていく血液が流れる血管である脚の静脈に血液が溜まったり、水分不足で血液がドロドロになったりすると発症しやすくなります。
第2の心臓と呼ばれるふくらはぎは、筋肉が収縮する動きによって血液を押し流す「筋ポンプ効果」という働きがありますが、長時間座りっぱなしでいると、この「筋ポンプ効果」の働きが弱くなることで、血流が低下し症状を引き起こすのです。
血栓は膝から下、ふくらはぎ側の静脈にできる事が多いといわれ、自然に溶けてなくなってしまう場合もありますが、この血栓が肺動脈に詰まると新しい酸素が取り込めず、窒息するのと同じ状態ですので注意しましょう。
座りっぱなし症候群の予防と対策
座りっぱなしは、体液の一つである血液の循環を悪くするうえ、血液の質まで悪くしてしまいます。
つまり、予防するには、体を動かして血をめぐらせることと、水分をこまめに補給することが有効です。
まず、運動についてですが立ち上がって体を動かすことができれば一番いいですが、仕事中はなかなかやりづらいものです。
座っていても足のポジションを変えたり、つま先やかかとを軸に足首を動かしたりちょっとした運動をすることを意識してください。
また、座りっぱなし症候群の症状の前兆として現れるのがむくみです。
ふくらはぎをマッサージすることでむくみは解消します。
そのほか、身体を締め付ける服は避け、適度な水分を摂ることを意識しましょう。
水分を控えていると血液が濃くなり、血流が悪化する可能性があります。
特に冬場は喉が渇きにくくなるので、知らずしらずのうちに水分不足になりがちです。
しかし、利尿作用のあるコーヒーやアルコールはかえって水分を減らしてしまうので控えて下さい。
甘すぎるのが難点ですが、スポーツドリンクを時々取り入れるなど変化をつけて、こまめに水分補給しましょう。
また、食べ過ぎは血液の流れが消化器官に集中してしまい、全身の血流が悪くなるので、常に腹八分目を心掛けましょう。